フルハウスでJ・ガイルズ・バンドは決まり!

高校一年くらいの頃、まだ「墜ちた天使」も流行る前の頃、名前だけ知っていたJ・ガイルズ・バンドのアルバム「フルハウス」をジャケ買いした。1973年のアルバム。
結果は大当たり。
オリジナル曲こそ少ないが、イキのいいロックンロールがたっぷり詰まったジューシーな一枚。
もう、聴きまくった。
僕がロックンロールやブルーズ系の音楽に入る、きっかけとなった一枚と言ってもいいと思う。
だが、1〜2年間よーく聴きまくって、ぱったり聴かなくなってしまった。
なぜだろう。別に嫌いになったわけではないのだけれど。
今聴いても勢いは充分にあるし、文句なく楽しいし。


多分、僕にとっては「一区切りついて」しまったのだ。
内容の善し悪しに関係なく。
ロックンロールもソウルも、ブルーズも、それから一貫して好きだったけれど、なぜか、「フルハウス」をターンテーブルに載せることは減り、J・ガイルズ・バンドの次のアルバムを買うこともなかった。
僕にとって、J・ガイルズ・バンドのこのアルバムはワン・アンド・オンリーなのだ。それを直感的に感じ取っていたのだ。


もちろん、他のJ・ガイルズ・バンドのアルバムにもよいものはきっとあるだろう。フルハウス以上によいアルバムだってきっと存在すると思う。
でも、僕の中では「J・ガイルズ・バンドはこれできまり!」なのだ。
今後も、J・ガイルズ・バンドのアルバムを買うことはないような気がする。
なんせ、これで決まり、なのだから。
でも、そんな僕に言う資格はないかもしれないけれど、これはかっこいいアルバムだ。
ロックンロールの「だからどーした?」的な不良エネルギー、でもパンクなどにある攻撃的な姿勢ではなく、もっとおおらかなものとして伝わってくる。
思わず、口調が「いいぜ、ロックンロールだぜ。」になっちまうぜ。
いいぜ。