なぜスライドギターか

僕はスライドギターが好きです。
自分でも弾いていますし。


なぜ、スライドか?
一言でいうと気持ちいいから、です。
生理的快感も高いですよね、あのひゅーんと言う音が。
通常のギターではありえない、経過音も聞こえるというのも
大きいかもしれない。フレットレス状態ですから。


ジョージ・ハリスンの甘いスライド。
ローウェル・ジョージの粘るスライド。
ベン・ハーパーの野性味あふれるワイゼンボーンでのスライド。
みんな快感です。
デュアン・オールマンは「レイラ」でしか知らないけれど
あの天空を舞うようなスライド、やはり快感です。

そして、僕を決定的にスライドはスゲー、に引きずり込んだのは
フレッド・マクダウェルという、ブルーズマンのプレイ。
ほとんどワンコードで展開される曲を、メロディアスにではなく、
ファンキーに引っ張っていくスライドギター。
このテンションと緊張感にぶっ飛びました。
呪術の祭祀の道具としてのスライドギター。
圧巻です。
こんなにもヤバイ音が出せるとは。


僕がこんなにもスライドに惹かれるのは、
スライドを使ったギタープレイに、何か根源的なものが
含まれているからだと思うようになりました。
なんだか、言葉や叫びそのものに思えるのです。
スライドを使ったギターの音は。音色は。
そして僕の、今の気分を伝えるのに、きっと合っているのだろうなぁ。
これからも、スライドを聴き続けるし、弾き続けるのだと思います。
もっと、根っこに迫れるように。