あやしいリゾートミュージックのマーティン・デニー

今日はなごみ系ブットビ音楽を聴いて「癒されよう」。
マーティン・デニーの「スキヤキ」だ。
そう、ご存知・九ちゃんの「上を向いて歩こう」のインスト版のカバーだ。
面妖なシロモノである。

このデニー氏は1950年代から60年代くらいにかけて活躍した方。「エキゾチックサウンド」と呼ばれていたらしいが、なんというか、偽リゾートミュージックというか、勘違いイージーリスニングというか。
そんな彼がアレンジした「スキヤキ」ですから、もうたいへんなことに。
ハワイアン+ちょびっとジャズ+中国がだいぶ入っているカン違い日本趣味〜ゲイシャ・フジヤマ感覚で彩られた「スキヤキ」。ドラだの三味線だのもガンガン鳴ってる。
原曲の雰囲気も含めて好きだ、という人が聴いたら目をひんむくようなアレンジ、演奏ぶりだ。
今の音に慣れきっている人は、ある種の恥ずかしさを覚えるかもしれない。それくらいのインパクトである。
恥ずかしさを喚起させるサウンドなんて、なかなかお目にかかれない。


ゲテモノ好きのワシのことである。とーぜん大好きだ。
聴く度に大笑いできるのだ。「変だよ、これ!」と毎回声に出して言いたくなる。
これはかなり真似したくなる、というか、どういう音楽構造をしているのだろう、なにがこの怪しさを醸し出しているのだろうと解析したくなる。でも、解析とかするとこの面白さも半減しちゃうのかもしれないしな。
でも次に録音する曲でやってみようかな、こういう怪しい妖しいサウンド
自分で作れたら楽しいだろうな。


あやしい音楽人になりたい人は聴くことをお薦め。
CDショップに行っても、このデニー氏のCD、ハワイアンのコーナーにあったり、エスニック・ワールドミュージックのところに置いてあったり、ジャズのコーナーにあったり。
レコードショップの人たちをも、混乱に陥れているようである。