ホール&オーツはポップなのにそこはかとなく変
80年代は、僕にとっては「暗黒のリスナー時代」だった。ほんの数名のミュージシャンを除いてはどれも面白くなく、つまらなかった。
そんな中である意味80年代を代表するような人たちなのだが、今聞いてもエバーグリーンな。
ホール&オーツ。
リアルタイムで聞いていたとき、むちゃくちゃ好き、というわけではなかったけれど、でも、今聞き返しても、よい。かっこいい。
楽曲とサウンドセンスの幸福な一致。かな。
80年代の音作り、は一言で言ってしまうと「過剰」で、意味なくきらびやかなのだが、ホール&オーツの音は80年代的きらきらさを感じさせつつも、抑制が効いている。
大人だ。
そしてまた、ヒットした曲でも、「ポップなのにそこはかとなく変」なのである。
メロディラインや、コード進行などが、あからさまに変なのではなく(あからさまに変な曲は、なかなかヒットしない)よく聴くと「ちょっと変」なのだ。
そんな「素敵な、でも変」の代表選手。
「キッス・オン・マイ・リスト」が今日のお薦めです。