ポール・ウェラーは後ろを振り返らない

やることが色々とあると、光陰矢のごとし、である。
でも、いいことだと思うけどね。暇を持て余しているよりは。だいたい、そういう時はロクなこと考えないし。

で、今日はポール・ウェラー
この人のことは、音楽も好きだけど、活動の仕方が、とても好きである。
ジャム、スタイル・カウンシル、そしてソロ。
けして後ろを振り返らず、(彼はスタカンの時にジャムの曲をやったり、ソロになってからスタカンの曲をやったりしない)常に自分に新しいなにかを課して前に進む。そのやり方は武骨ではあるけれど、とてもすがすがしく男らしい。ついでに言うとカッコイイ。

最近作は聴いていないので、ちょっと前になるのだけれど、97年に発表の「ヘビィソウル」に収録の「ピーコックスーツ」。
これは文句なしにカッコイイ。
ちょっとストーンズな感じ(というよりスモールフェイセズか?)もあるがもっと切れ味がいい。
サイケ風味を漂わせつつも、いつもの汗ばんばん飛ばしながら歌う姿が目に浮かぶ。あくまで視線はまっすぐだ。
そして、そのまっすぐ加減こそが、彼のかっこよさだと思う。
レイ・デイヴィス大先生のようにねじれてはいないのだ。
(当然レイはそのよじれ方こそがカッコイイのだが)
音は歪んで重いのに、この切れ込みの良さ。
彼の中の少年性(けして幼児性ではないと思う)が顔をのぞかせている。素晴らしい曲だ。そしてこういう曲を聴く度になにか、励まされるのだ。(多分人を励ますような曲ではないと思うのだけど)。

今日も歌うぞ、大きな声で。