チャボの疲れた前向きさが好きだ

チャボは大好きだ。
そう。仲井戸 麗市。
高校の頃は歌い方とかも、コピーしたものだ。
どう聴いても上手くはないのだが、とてつもなく味のある歌い方が好きだった。あのちょっとハナにかかった声がたまらん。
そしてあの微妙な疲れ具合。
ギターもカッコイイし、高校から、20代前半にかけてアイドルだったな、ワシの。

1985年に発表した、彼の最初のソロに入っている「打破」。
昨日久々に聴いたのだが、かっこいいですよお。
歌詞もメロもサウンドもヴォーカルもすべてかっこいい。
カッコイイとはこのことだ。
ひねくれたストレートさ(ってなに、とは訊かないでくれ)で、現状打破を歌う、チャボ。
普通、こう言うのは、青臭くなってしまうのだが、この歌をかっこよくしているのはチャボの「疲れ」である。
それはまっとうに生きようと、でも、斜に構えてしまうもの特有の疲れだ。それが自分の体内に巣くっているのを知りつつ認めつつ、でも、現状を打破したい。
こういう人は信頼できる気がする。
疲れのない前向きさなんて。