深い何かとつながっているミミ&リチャード・ファリーニャ

ミミ&リチャード・ファリーニャの2nd、「リフレクションズ・イン・ア・クリスタルウィンド」をお薦めです。
1960年代のアメリカのフォークグループなのだけれど、多分知名度は、怖ろしく低いと思う。
たった3枚しかオリジナルアルバムを出しておらず、メンバーでありミミの夫でもあった、リチャードが早世してしまったのでそこでグループとしてはなくならざるを得なかったのだ。また、これといったヒット曲がなかったのも、もう一つ知名度が上がらなかった要素かもしれない。

フォーク・グループと書いたが、いわゆるフォークの範疇には収まらない、幅広い曲調、曲想。この人達の演奏スピリッツは熱く、深い。
やっている曲そのものはクールな感じなのだが、一聴して、「ただものではない」と思わせる、変なフレーズ。
ファーストもセカンドもどちらもよいのだが、1stの方がアコースティック色が強く、かつ、森林を思わせる、深遠さがある。2ndの方がもう少しポピュラーっぽい感じだ。どちらも好きなのだが、分かり易いフォーマットでやっている分、今日はこちらをお薦め。

特にリチャードの方にその要素が強かったように思うのだけれども、この人達も確実に何か「深いモノ」と繋がって曲を作り、演奏していたのだな、と思う。
音の潔さや、ひねろうとして作ったわけではないのに、勝手にねじれていく感じに、それがよく出ていると思う。
大地や黄泉の国としっかり結びついている音だ。