ディランの声は苦手でも

音楽を、特に歌モノを聴くときに、その歌い手の声が好きかどうか、というのは大きな問題だ。
ボブ・ディランは世界中の誰もが認める、偉大ソングライターであり、ロックンローラー
だが、僕は彼の声と、歌い方が好きになれないのだ。どうも。
もちろん素晴らしい曲はいっぱいある。
だが、はっきり言って「MR.タンブリンマン」なら、バーズ、「イット・エイント・ミー・ベイブ」ならタートルズという具合に、ディランの曲の場合、他の人のカバーの方が僕の耳にはよく聴こえてしまうのだ。
つまり作曲者のディランは結構気に入っている。
だけど、歌い手としてのディランには「?」なのだ。
ハスキーボイスで好きな人はたくさんいるし、吐き捨てるような歌い方でいいなぁ、と思う人もいっぱいいる。
歌のうまさということでいったら、ニール・ヤングルー・リードもディランとどっこいどっこいだ。
結局、あの声があわないのだろうか?

そんな僕でも耳タコモノで聴いたディランのアルバムが1枚だけある。
「激しい雨」1975年のライブアルバムだ。
ローリングサンダー・レヴューというイベントのライブ。
熱い。
ひたすら熱い。
「これブートレグじゃないの?」と疑うくらい、ラフな演奏、音質ではある。
だが、この熱さはなんなのだろう?と訝るほどのエネルギー。
ライブ盤でこれだから、生で見たらどんなだったろう?
特に素晴らしいのが「レイ・レディ・レイ」
みんなで声を力一杯出す、リフのコーラスが燃える。
ディラン嫌いの人にもお薦めです。