ロン・セクスミスと一緒に呑みたい

久々に、リアルタイムのアルバムをレヴューするよ。
ロン・セクスミスのニューアルバム「タイム・ビーイング」。
まだ6月に出たばかりだから、ほやほや、といっていいだろう。

僕は彼の熱心なファン、というわけではないけれど、3作目のアルバム、「ホエアバウツ」は結構、愛聴していた。
また、今年の初めに買ったレイ・デイヴィスのアルバムのライナーノーツを読んでいたら、ロンはキンクスの大ファンだ、ということが書いてあった。何?キンクスファン??何せ僕もキンクス命の人だ。これは放っておけない。
言われてみればホエアバウツの収録曲も、何曲かはちょっとフォーキー時代のキンクスを髣髴とさせる曲もある。
なんだ、仲間じゃん。

いや、一応世界的に売れているシンガーソングライターと僕では比べ物にはならないかもしれないけど。
向こうは世界。こっちは相模原。
でも、なんか、ロンと一緒に「キンクス馬鹿話」でもできたら最高に楽しいだろうな、と思ってしまった。
まぁ、その前に英語の学習が必要だが。
あ、そうだ。ロンに日本語を勉強してもらえばいいんだ。

そんなくだらない理由もあり、最近また、ちょっと気にはなっていたのだ、ロン・セクスミスのことが。

で、買いましたよ、新譜。

よいです。
はかなげで、素直なやわらかい歌の数々。
メロディはさすが。
さりげなくも美しい曲が並んでいる。
このメロディセンスもとても他人だとは思えない。
(だからぁ、向こうは『世界』であんたは『相模原』なんだからぁ)。
やっぱり、「ロン、一緒に今度呑まない?」と言いたくなる。

ついでに言うと楽器の音色や、録音の感じもすごくよい。その辺も好みなんだなぁ。

たぶん、バカ売れすることはないだろうけれど、大事に手元において、しみじみ聞きたいアルバムです。
この一枚で『しみじみ方面』は当分大丈夫だな。
夏の夕暮れ、とか初秋の夜、にぴったりです。