ティム・ハーディンを聴いて気づいた大事なこと

ちょっと前に書いたように、年末に引越しをした。
その際に、一つ決めたことがあった。新居に持っていくCD、LPを極力絞ろうと。
最初はCD100枚、アナログ50枚、と思って選定を始めたが、これはさすがにきつかった。
悩んだ末、結局、基準を「これがなければ生き死にに関わる」と思える、思い込めるものを持っていくことにした。
結果、CD170枚くらいアナログ70枚くらいを新居に持ってきた。
何せ基準は「なきゃ命に関わる」である。冷静に考えればそこまでのものが170枚あるとも思えないが、まぁそこは笑って許してくれぃ。


引っ越す前はレコード・CD、あわせて500枚くらいを持っていた。この2年で200枚ほど売ったりしたことを考えると、もうちょっと前は700枚くらいは持っていたわけだ。
でも、それらのアルバムのうち、聴き込んだと言えるのは何枚あるのだろう?
多分50枚くらいのものだ。
としたら、他の650枚くらいは何のために持っているか?
・1〜3曲くらい、好きな曲がある
・曲はよく覚えていないけど、全体の雰囲気や流れが好きだ。
のどちらかだ。
よく聞き込んだ、といえるくらいのアルバムなら、ほぼ全曲頭に浮かぶが、聞き込んでいないアルバムだと「よかった」という印象だけで、他はあまり憶えていなかったりする。


やっと今頃気がついた。
もったいないじゃん。
いい印象が残っているけど、よく聴いていないアルバムなら、そいつをよく聴き込めばいいじゃん。新しいのを次から次へと買わないで。


と、ティム・ハーディンのアルバムを久々に聞き返して「イフ・アイ・ワー・ア・カーペンター」っていい曲だなぁと実感して、そう思った。
あくまでいい曲、いいアルバムに出会いたいわけであって、頭数をそろえるためにCDを買っているわけではない。
いい曲に出会ったら、それが体にしみこむまで良く聴けばいいではないか。


引っ越してから3週間。まだ、一枚もCDを買っていない。
僕にしたら珍しいことだ。つきに最低3枚は買っていたのだから。
新居に持ってきた「なきゃ命に関わる170枚+70枚を良く聴き込んでいるのだ。
そして、これがまた発見が多い。
「このアルバム、こんないい曲もあったんだ。」なんてのが続発。
おいおい、命に関わる、ってくらいの思い込みで持ってきたんじゃないのか?


そんな当たり前のことに気づかせてくれたティム・ハーディンの「イフ・アイ・ワー・ア・カーペンター」をお薦めです。
滋味の溢れるよい曲ですよ。